円筒の芯に、一定の厚みのものを巻き付ける
一定の厚みのあるものを、一定の太さの芯に巻き付ける場合、厚みの長さに対する比によって計算が大きく違います。例えば、体育館マットなどをくるくる巻くときは、数学のらせんの式(たぶんアルキメデスのらせんr=a+bθ)が必要でしょうし(知らんけど)、フィルム状のものを100m巻くとなると長さに対して厚みが十分小さいのでまた違う形で近似できます。
ここでは、金網を巻く場合を想定して話をします。織り金網の場合材料の針金は最大でも高々直径2mmなので、折り重ねても4mm以下です。織って重なったところは織り込むときの応力で、針金がへこんでいるので、4mm以下となります。一巻きは標準で30mですので、厚みは長さに対し十分小さいです。なので、以下のように考えられます。
厚みt(mm)長さL(m)の金網を広げて側面から見た面積S1=t(mm)×1000L(mm)は、直径d(mm)の芯にこの金網を巻き付けたときの全体の直径をDとすると直径Dの円の面積から直径dの部分の円の面積dを引いた部分の面積S2に等しい S1=S2
計算式を書いてみます
厚みt(mm)長さL(m) 巻きつける芯の直径d(mm) 巻き付けた後の全体の直径D とします。
$\pi(\frac{D}{2})^2-\pi(\frac{d}{2})^2=1000tL$より$$(\frac{D}{2})^2=\frac{1000tL}{\pi}+(\frac{d}{2})^2$$
これから $D^2=\frac{4000tL}{\pi}+d^2$
Dは正なので $$D=\sqrt[]{\frac{4000tL}{\pi}+d^2} (mm)$$
実際の巻きの太さ
上記の式はあくまで机の上の計算です。実際の話になると、たとえば鉄板などだときっちり巻けないでしょうから、計算より太くなるでしょうし、柔らかいものだとあまり引っ張ると厚みがうすくなってしまい小さくなることも考えられます。金網の場合は線径と網目によって違いますが、だいたい計算より小さくなります。金網が目と目の間に入り込んでいくためじゃないでしょうか?私は勝手に減少係数とよんで0.8~0.9 くらいを計算結果にかけています。
$D_r=0.85\sqrt[]{\frac{4000tL}{\pi}+d^2}$
くらいでしょうか
計算するのめんどくさい
上記の式に数字を入れると結果が出ますが、いちいちめんどくさいですよね。なので、エクセルに入れてしまいましょう。
上のように入れてB4には=SQRT(4000*B1*B2/PI()+SUMSQ(B3))とします。t,L,dを指定すると自動計算できます。実際には現物をみて、経験値として減少係数を決めればよいと思います。
コメント